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「セル展開」機能を使いこなそう

公開: 2025/06/12
カスタマーサポート

「セル展開」機能を使いこなそう

「セル展開」機能って何?


「セル展開」機能とは、解析項目内に取得されているCSV形式のデータをExcel形式のテンプレートに出力する際に、自動的に展開(インポート)する機能です。

例えば、

商品,数量,単価,金額

りんご,1個,¥100,¥300

のようにCSV形式で取得されているデータを、コンマ区切りで自動的にExcel内に展開します。

「セル展開」機能はどのような場面で使うのか


「セル展開」機能は、複数行の明細をもつドキュメントのデータをExcel形式のフォーマットに出力する場合に使用します。

例えば、以下のような請求書のデータを取得したいとします。

*ドキュメント名は「請求書」とします。

今回は「宛先名」「内容」「数量」「合計(税抜)」の4つの項目の取得を試みます。

それぞれの項目を取得するために以下の解析項目とプロンプトを用意しました。

解析項目

プロンプト

宛先名

宛先名(宛名)を取得してください。一般的に宛先名には御中が含まれます。

内容

内容を取得してください。

数量

数量を取得してください。

合計(税抜)

合計(税抜)を取得してください。

実際に請求書をアップロードし、解析結果を確認してみます。

解析項目

解析結果

宛先名

サンプル株式会社

内容

商品1、商品2

数量

1、30

合計(税抜)

¥50,000、¥80,000

*取得結果はあくまで一例です。上記とは別の値が出力される場合はあります。

この解析結果をテンプレート変数を使用して、Excel形式のフォーマットで出力してみます。

宛先名

内容

数量

合計(税抜)

サンプル株式会社

商品1、商品2

1、30

¥50,000、¥80,000

データとしては正しいですが、せっかくExcel形式のフォーマットにしたのであれば次のように請求明細ごとに行を分割したいですよね。

宛先名

内容

数量

合計(税抜)

サンプル株式会社

商品1

¥50,000

サンプル株式会社

商品2

30

¥80,000

上記の出力結果を実現するために、データの取得をCSV形式で指定する方法があります。先の解析項目とプロンプトに代わって次の解析項目とプロンプトを用意します。

解析項目

プロンプト

請求明細

「宛先名」「内容」「数量」「合計(税抜)」をすべて取得し、CSV形式で出力してください。なお、出力される値はダブルコーテーションで囲ってください。

再度、請求書をアップロードし、解析結果を確認してみます。

解析項目

解析結果

請求明細

"宛先名","内容","数量","合計(税抜)"

"サンプル株式会社","商品1","1","¥50,000"

"サンプル株式会社","商品2","30","¥80,000"

*取得結果はあくまで一例です。上記とは別の値が出力される場合はあります。

*ポイント*
プロンプトに「ダブルコーテーションで囲ってください」という追加命令をしているのは、数値区切りのコンマがCSV自動展開の際に誤作動するのを防止するためです。
値をダブルコーテーションで囲わなかった場合、例えば「¥50,000」という値のコンマが誤作動し、意図せぬ形で展開される可能性があります。

請求明細という1つの解析項目の中に、CSV形式に構造化された複数のデータが格納されています。この解析結果を利用して請求明細ごとに行を分割されたExcelを作成します。

先に次のようにテンプレート変数を設置した書類テンプレを用意し、あらかじめアップロードしておきます。

宛先名

内容

数量

合計(税抜)

{{請求書.請求明細}}

こちらの書類テンプレに対して、「セル展開」をONにしてテンプレートを出力すると、以下の表が出力されます。

宛先名

内容

数量

合計(税抜)

サンプル株式会社

商品1

¥50,000

サンプル株式会社

商品2

30

¥80,000

無事に「請求明細」というCSV形式の値がExcelに展開(インポート)されました。

*注意点*
・生成AIの特性上、出力されたCSVが必ずしもCSVとしての形式要件を満たしていない場合はあります。その場合は、Excelに展開された際の挙動がおかしくなりますので、解析項目を再解析するなどしてご対応ください。

使い方


  1. ドキュメントで「請求書」を作成します。
  2. プロンプトを作成します。
    例)
    プロンプト:明細表の「商品名」「数量」「単価」「金額」に記載されている内容を全て取得しCSV形式で回答して下さい。

    用途:相談

  3. ファイルをアップロードします。
    ※「OCRスキャンで表抽出する」をONに設定して下さい。
  4. Excelを開き、テンプレートを作成します。
    変数を入力し、ファイルを保存します。
    ※変数…{{ドキュメント名.項目名}}
    (送付画像参照)
  5. 右上の「書類テンプレ」をクリックし、4で作成したファイルをテンプレート登録します。
    完了したら、書類テンプレの画面にファイルが追加されたことを確認します。
  6. ドキュメント「請求書」をクリックし、該当のファイルを選択します。
    右上の「ダウンロード」をクリックし、「テンプレート適用」を選択して下さい。
  7. タブが出ましたら、5で登録したテンプレートを選択します。
    また右横の「セル展開」をONして下さい。
  8. 適用をクリックし、ファイルをダウンロードします。

1つの項目(4つ項目が入っている)から4つのセルに分けて展開することができました。